通勤の電車。
乗り換えで降車しないといけない駅を、乗り過ごしてしまう。
それほどに面白い本に、作者に、最近出会った。
今村翔吾さんの本がそれになる。
はじめ「くらまし屋」のシリーズを読んだ。
それが刊行済みのものをすべて読んでしまって。
ちょっと「くらまし屋」ロスの状態だった。
で、勤務先の近くの、行きつけの図書館で書棚を眺めていると。
この「羽州ぼろ鳶組」のシリーズがあることに気づいた。
で、手にとって、読み始めた。
すぐにハマってしまった。
いつもの、通勤の乗り換え駅である大手町。
初めて乗り過ごしてしまった。
ストーリーが面白いだけではなく、身体の奥で、熱く燻り始めるものがある。
通勤電車が、日本橋、茅場町、門前仲町、木場、と進む。
そこを駆け回っていただろう、「火喰鳥」松浦源吾の率いる「羽州ぼろ鳶組」の顔ぶれを思い浮かべる。
心は、いつか、彼らとともに、江戸の街を走り始めている。
江戸一番の火消、加賀鳶の頭である大音勘九郎は、卑劣な罠の標的となる。
「八咫烏」の異名を持つ勘九郎は、身内を人質に取られ、火事への出動を妨害され、被害拡大を狙う何者かに追い詰められる。
家族を救うことを諦めかける勘九郎に対し、「火喰鳥」松永源吾率いる羽州「ぼろ鳶」組は、命を賭けて大音一家を救出し、卑劣な敵の陰謀を阻止するため、果敢に業火の中へ出張る。
火消としての矜持と絆が試される。
夜哭烏 羽州ぼろ鳶組 今村翔吾
dantandho





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