「理」とは「ことわり」のこと。
世の中で起こる物事の裏側にある法則のこと。
世の中で起こる物事は法則通りに起こる。
そういう考え方を「理性的」であるという。
物事の背後にある法則を明らかにするのが理系の学問である。
物体、物質など物の関係する現象の法則を研究するのが物理学である。
「文」とは「もよう、いろどり、かざり」である。
物事の現れ方であり、現象の見え方でもある。
法則に則った現象が、この世の中に現れる姿でもある。
物事を文字で書き写したものが文章である。
書き写された物から、その背後にある感情や思想を読み解くのが文学である。
理系の学問も、文系の学問も、人間の目に見える現象や文章から、その背後にあるものを読み解こうとする姿勢は、共通のものだといえる。
その方法論が、長い時間をかけて積み上げられていることもよく似ている。
理系の研究者が文系に転向することは、ままある。
文系の研究者が理系に向かうことは、ほぼない。
理系の思考スタイルは、文系でも使えるということだろう。
逆説的に、文系の思考スタイルは、非常に独自のものだとも言えるかもしれない。


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