「自分らしく生きて、死ぬ知恵」 斎藤茂太 暖淡堂の書棚から

2025-10-26

ライフハック 読書記録

もう、何度読んだかわからない。


最初に、この本を読んだのは、まだ40歳代の頃。

仕事で、忙しく、あちらこちらと飛び回っていた。

そして、とても疲れていた。


家族と、ゆっくりと過ごす時間があまり取れなかった。

それで、休日、一緒にいられるときは、家族でどこかに遊びに出かけていた。

そうして、いつも疲れていた。


仕事が生活の中心になっていて、自分のためや、家族のために、何をしていいのかがわからなくなっていて、ただ疲労だけをためていた。

  

そんな頃、この本と出会った。

斎藤茂太さんが、亡くなる直前まで校正をしていた本らしい。

一読して、「晩年の夫婦とは」の章の内容に、強く心を動かされた。

仕事ばかりしている自分の、一面が描かれているような気がした。

ただ、その頃はまだ、自分の生き方を変える決心がつかなかった。

  

その後も、何度か読んだ。

その度に、強く心を動かされる部分は違った。

最近、またこの本を読んだ。

今回は、本の全体的な印象が変わっていた。

初めから終わりまで、落ち着いた気持ちで読めたのだ。

それは、おそらく、この本で読んだことのいくつかを、これまでに実践してきたためだろう。


50歳をすぎた頃からは、意識して行動の仕方を変えてきた。

それは、この本に書かれていたことを、自分なりに実践するということだった。

「感動が心を軽くする」(p132)

「休み休みでいい、やめてしまわないこと」(p170)

「いつも『ありがとう』という」(p187)

これらは、現在の自分の暮らしの基本になっている。

  

斎藤茂太さんの暮らし方の姿も、この年になって、共感をともなって理解できるようになった。

無駄に生きてきた訳ではない。

そして、これからも生きていく。

家族の一人として、暮らしていく。

この本を読み終えるたびに、そう思う。

  

この本と出会えていてよかった。

自分の人生の、定点観測をするための、基点のようなものになっている。

  

自分らしく生きて、死ぬ知恵 (中経の文庫)

新品価格
¥565から
(2025/10/26 11:56時点)

   

このエントリーをはてなブックマークに追加 にほんブログ村 ライフスタイルブログ 穏やかな暮らしへ

QooQ