「九月の雨」 太田裕美 思い出すことなど…

2026-09-05

音楽

九月の雨、太田裕美

今年は雨の多い、非常に多い九月になっている。
雨の九月で思い出す曲がある。
「九月の雨」。
太田裕美さんの曲である。
この曲で思い出すことがある。

一つ目は、この曲を従兄弟のオーディオセットで聴いたこと。
父の運転する車で、叔母の家に遊びにいった。
その時、従兄弟の部屋で、この曲のレコードをかけてもらって、一緒に聴いた。
従兄弟の部屋は広くて、部屋に入ってすぐのところに銀色のドラムセットがあった。
エレキギターとエレキベース、それぞれのアンプもあった。
そして部屋の奥に、当時の、大型のオーディオセットがあった。
従兄弟はレコードをたくさんもっていた。
ビートルズやレッドツェッペリン、ディープパープルなどは一通りあった。
そこに、当時の流行歌のレコードも混じっていた。
その中に、「九月の雨」があった。
まだ自分は小学生だったが、この曲の詞とメロディーの美しさは理解できた。
いい曲だな、と感じた。
帰り、雨の中を、父の運転で帰った。
車の中で、何度もこの曲を思い出していた。
その父が、今年の夏に亡くなった。
葬儀で、従兄弟と久しぶりに会った。
年老いたな、と感じた。
当然、同じだけ自分も年老いている。
時間の流れを、実感として感じる。

二つ目は、初めての海外出張の帰りの飛行機の中で、この曲を聴いたこと。
イタリアにある企業で、自分の発明した特許技術を説明することになった。
営業の人、工場の開発関係者の人、それに同行して、研究開発した自分が詳細の説明をする。
そういう分担で出かけた。
帰りは一人になって、スペイン国内になる自社の研究開発拠点に立ち寄った。
一人きりの行程になり、ヨーロッパ国内の出入国に手続きが必要な頃だったので、現地の人が気を遣ってくれた。
バレンシアの空港で、出国手続きの書類を、窓口の人に指示されながら記入したことを覚えている。
トラベラーズチェックなどを使っていた頃で、お金の心配もあった。
不安と、寂しさと、その他の気苦労などで、疲れていた。 
バレンシアの空港からヒースロー空港に飛び、長い長い空港内の移動を終え、日本航空の成田行きに乗り換えた。 
飛行機に搭乗する際、入り口で客室乗務員の女性が「おかえりなさい」と声をかけていた。
それを聞いて、とても安心して、泣きそうになったことを思い出す。
それから、軽い食事をしながら、機内で音楽のプログラムを聴いていた。
「九月の雨」を聴いた。

そんなことなどがあり、太田裕美さんの「九月の雨」は忘れられない曲になっている。



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