冬、寒くなると思い出す。
アリスII収録の「雪」。
イントロのギターの音。
ゆっくりと下がる音階が、静かに降る雪を思わせる。
様々な雪がある。
太宰治の「津軽」には次のように書かれている。
津軽の雪
こな雪
つぶ雪
わた雪
みず雪
かた雪
ざらめ雪
こほり雪
(東奥年鑑より)
津軽には七つの雪が降るらしい。
アリスの「雪」には、二つの雪が降る。
空に舞う雪
積もる雪
重たさを持たず、中に浮かび、さらに空まで舞い上がる雪。
自分の重さで落ちて、地面に積もる雪。
ふと、自分は舞い上がれたのだろうか。
今、自分は地上に積もっている状態だろうか。
そんなことを思ってしまう。
雪に埋もれた冬を過ごした時期があったからだろう。
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ここ数日、テレビの画面に、郷里の雪景色が時々映し出される。
そこ、と、ここ、との、距離が映し出される。





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