凍えて、待つ

2025-01-18

現代詩の試み


 

凍えて、待つ


靴が冷たく感じるのは

凍りついた部分が溶ける頃


冬を長く感じるのは

ふと暖かな陽射しを感じた日の夕暮れ時


あの日別れてきた故郷を思い出すのは

生まれた家が無くなったためではなく


自分の家族のための

家を建てようと心を決めたとき


僕の人生が長かったと感じるのは

もう帰ることのない駅の


あの未明の待合室の

匂いを思い出す


冷たい夢から

覚めた朝


あの駅はいつまでも僕を

凍えながら待っている 

*☺☺☺☺☺*

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