小田急多摩線で新百合ヶ丘から3つ目の駅は黒川駅である。そして、2つ目の急行通過駅でもある。多摩丘陵の散策のための入り口なのに、急行は通過してしまう。
きっと、里山を散策する人には、各駅停車を利用するような落ち着いた心を持ってもらいたい。そんな小田急電鉄の計らいがあるのだろう。
黒川といっても黒い川は流れていない。むしろ水のきれいな三沢川の源流があったりする。湧水が集まって川になっているのだ。そんな自然豊かな地である。
この黒川にはまた起業家たちを里山暮しに誘うための仕掛けも施されていた。やるではないか、川崎市麻生区。平均寿命が長いだけではなく、ビジネスの拠点ともなるべく、手を打っているのだ。
「かわさきマイコンシティ」という呼び名にノスタルジーを感じる
黒川駅出口にマイコンシティにある企業の案内板がある。栗木地区と書かれており、栗木の黒川寄りの地域に集まっている。大きくてきれいな社屋や工場がいくつも建っている。
実際にマイコンシティにある企業は、この看板にあるものだけではない。栗木地区と南黒川地区を合わせるとざっと50社ほどもある。黒い煙を吐くような煙突は一本もないので目立たないが、ここは大規模な工業地域なのである。
これらの企業で働く人たちは、黒川駅を利用している。朝の通勤時間帯はたくさんの人が黒川駅で電車から降り、マイコンシティに向かっている。同じような人の流れは夕方にもみられる。マイコンシティに勤める人たちは、とても規則正しい生活をしているのだ。
おまけに、ほぼ全員が理系の人と思われるようなスタイルである。自分がそうだからよくわかる。自分がマイコンシティで働くことになったとしたら、すぐに馴染むに違いない。スタイルだけだが。
マイコンシティの名前の由来はよくわからない。ここで働く人たちはみなPC-88シリーズを使わされているのだろうか。通勤している人たちのカバンの中には8インチのフロッピーディスクが入っているのだろうか。
川崎市のHPにマイコンシティの紹介があった。
肝心の「マイコンシティ」の由来が書かれていない。説明できない事情があるのだろうか。
そうではあっても、昭和40年生まれのおじさんは、たまらなくノスタルジーを感じてしまう。ちょっと埃っぽい実験室の隅っこに置かれた「マイコン」を思い出してしまう。
その隅っこの記憶は、セピア色である。
ネスティングパーク
黒川駅を出たところに小屋が立ち並んでいる。小屋にはとても関心がある。自分でも建ててみたいと思っていたので、この場所はとても気になる。
これは起業したい人たちのためのインキュベーションのための場所らしい。入居者もいて、それぞれに自分の可能性に挑戦しているようだ。
正直、この場所を普通に通りかかる人は少ないと思う。通りがかりで立ち寄る可能性があるのは、マイコンシティで働いている人か、桐光学園の生徒だろう。そうでなければ里山散策に来た人である。
マイコンシティに通勤する人や桐光学園に通う生徒をターゲットにするのであれば最適な場所であるが、受け入れられる商材は、世の中の平均値からは大きく外れているだろう。
理系(工学系)の人か、賢い子供たちである。その人たちをターゲットにしようと思うのであれば、塾か、転職斡旋か、何日も着続けられるTシャツを売るか、占いのようなものか、いっそ変わった宗教系がうまくいくかもしれない。あくまでもイメージ、だが。
里山散策に来た人は、商材は考えやすい。新鮮な野菜を売るか、それを使ったレストランのようなものがよいだろう。
ここで直接売買をするのではないというビジネスであれば、もっと可能性は広がるかもしれない。ここにオフィスを構えて、ネットでお客さんとやり取りして、というような。
いずれにしても、ここでチャレンジする人たちの成功を祈りたい。
ここはローソンですら撤退するほどの場所である。
ここで成功すれば、世界進出も夢ではない。
散策のお帰りには新鮮な野菜をお土産に
黒川駅から里山散策に出かけるのであれば、帰りにこのセレサモスで新鮮な野菜をお土産にしていただきたい。近隣の農家がその日に収穫した野菜が多く並べられている。
商品にはそれぞれ出荷した農家さんのお名前が書かれている。我が家は決まった農家さんのファンでもある。野菜の品質が安定しているのだ。そんな買い物の仕方をぜひしてもたいらい。
このセレサモスには、川崎市場の商品も置かれている。新鮮な魚やお肉などがあるのだ。近海で獲れた魚はオススメである。午後2時くらいになると、お店の奥からお兄さんが出てきて割引のシールを貼ってくれる。そのタイミングも狙い目である。
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